ガラスストーリー

Story5

それでもあまりぱっとしないガラス墓石

補助金による研究費開発費を経て、様々な割れに対する実験を行うようになりました。当初は今まで通りの作り方で作成したガラスで実験。社長の奥さんの実家である神奈川県藤沢市でその実験は繰り返されました。畑においておくと真夏には80度越えの表面温度、そこに井戸水(10度以下)をじゃぶじゃぶとかけると「パリパリ」と言った音を立ててガラスが割れてしまいます。

大きさを変えてみたり、厚さを変えてみたり、膨張係数は同じでも色を変えてみたり、混ぜるガラスの種類を変えてみたり、それは様々な実験をアナログで繰り返しました。そこで有効であったのが温度管理の変更です。

基本温度を上げ、ガラスを一度溶かしてから冷ましてガラスを固めていきます。その上げていく温度(溶かす温度)と冷ます温度、また冷まして一度とどめる温度等の時間をメーカーの人と共に変えて何度も挑戦してみました。そこにプラス外見的な変化を加えました。(特許出願中の物もあります)そこでやっと、割れにくいガラスが出来上がったのです。

それでも、社長が思ったのは割れないガラスが出来たからと言って本当に割れないかどうかは実際に実験してみなければ判らない。

社員に確固たる自信を持たせる為に社長のとった行動は北海道と沖縄での経年変化の実証実験です。北海道の小樽には社長の前職の時の友人がいて彼の経営する幼稚園の屋上にそのガラスを設置してくれました。沖縄は社長の実家の石材工場の屋上に設置しました。

これが後から社員へそして石材店へのアピールとなっていくのです。